エージェントタイプのAIが注目を集めています。人間の指示を受けて、AIが何をするべきかを自己判断して、必要なことを次々に実行して進めてくれるというものです。12月末にメタへの買収が発表された「Manus(マナス)」や、現在は無料で使えるグーグルの「Antigravity(アンチグラビティ)」が手軽な環境として知られています。どの程度のことができるのかを、アドベンチャーゲームのプロトタイプ開発を通じて探りました。
ゲームの“モック開発”でAIは必須技術に
ゲーム開発では、特にプログラミングの部分には生成AIはすごい勢いで広がっています。特にこの1年で、プロトタイプなどのモック開発では必須の開発技術になってきている印象があります。実際にインタラクションができる動作するものを作ることで、ゲームの具体的な内容についてのイメージを早い段階で明確化しやすいのです。
UnityやUnrealなど、本格的な3Dゲームエンジン向けのゲーム開発にはまだ限界がありますが、2D系のゲームでは十分に使える段階に入っており、筆者の感触では、多くの開発者が実際に使い始めているように思っています。
ところで筆者は正月休みの間、インディーゲームとして大ヒットした「都市伝説解体センター」(墓場文庫/集英社ゲームズ)を遊んでいました。このゲームは事件解決タイプの2Dノベル系アドベンチャーゲームとして、非常に優れたゲームデザインをしています。登場人物との会話を通じて進める形で構成されているのですが、一本道のシナリオ展開にも関わらず、情報の提示の仕方が的確で、また、途中で推理パートを挟むことで、自分が謎を解いているかのような体験をさせてくれます。
これを真似たシステムは、AIエージェントでどれくらい再現できるのか、Manusの能力を試すことにしました。今回の目的は、ゲームシステムの構成を真似たアプリを作ることで、別のゲームの新しいアイデアを考える土台とすることです。そのために、まずは基礎となる単純なモックを作ってみることにします。

この連載の記事
-
第140回
AI
3Dモデル生成AIのレベルが上がった 画像→3Dキャラ→動画化が現実的に -
第139回
AI
AIフェイクはここまで来た 自分の顔で試して分かった“違和感”と恐怖 -
第138回
AI
数百万人が使う“AI彼女”アプリ「SillyTavern」が面白い -
第137回
AI
画像生成AI「Nano Banana Pro」で判明した“ストーリーボード革命” -
第136回
AI
画像生成AIの歴史を変えたNano Banana “一貫性の壁”が突破された2025年を振り返る -
第135回
AI
実在感が恐ろしいレベル 画像生成AIの常識をひっくり返した「Nano Banana Pro」 -
第134回
AI
“AI読者”が小説執筆の支えに 感想を励みに30話まで完成 -
第133回
AI
xAIの画像生成AI「Grok Imagine」が凄まじい。使い方は簡単、アダルト規制はユルユル -
第132回
AI
画像生成AI:NVIDIA版“Nano Banana”が面白い。物理的な正確さに強い「NVIDIA ChronoEdit」 -
第131回
AI
AIに恋して救われた人、依存した人 2.7万人の告白から見えた“現代の孤独”と、AI設計の問題点 - この連載の一覧へ






