年末の一大セールであるAmazonブラックフライデーでずいぶん安くなった「Amazon Echo Spot」(2024年版)を購入した。マコなり社長のYouTubeを真に受けて、洗面所に置いてみたのが、確かに便利。朝忙しい時間でも、時間や天気がすぐに確認できる。意外と長い洗面所の時間で、お気に入りの音楽を流せるのはなかなかよい。
Alexaデバイスは台所と寝室に1台ずつあるが、購入したのがずいぶん前だったので、改めて使い方を見直してみたが、定型アクションも強化されているし、連携デバイスもずいぶん増えていた。長年、リクエストしても聴きたい曲が出てこないという問題に悩まされていたが、ネットの記事を読んで連携サービスをApple MusicからAmazon Music Primeに変更したら、ずいぶんよくなった。Alexaデバイスの使い勝手は確実に向上しているようだ。
Amazonの音声AIであるAlexaが発表されたのは、もう11年前だ。ご存じの通り、海の向こうでは生成AIで基盤を作り直したAlexa+がすでに発表されており、遠からず日本でも使えるようになるだろう。今の生成AIの実力からすると、従来のAlexaに感じていた不満の多くは解消され、プラスのないAlexaは過去の遺物になるはずだ。
とはいえ、生成AI時代の露払いとして、10年をかけて「AIを使う」という体験を根付かせたAlexaの役割はきわめて大きい。競合であるGoogleとともに、生成AI時代にバトンを渡すまで薄利多売ビジネスのハードウェアとサービスを継続し続けたAmazonの粘り腰を、日本企業も見習うべきかもしれない。
文:大谷イビサ
ASCII.jpのクラウド・IT担当で、TECH.ASCII.jpの編集長。「インターネットASCII」や「アスキーNT」「NETWORK magazine」などの編集を担当し、2011年から現職。「ITだってエンタテインメント」をキーワードに、楽しく、ユーザー目線に立った情報発信を心がけている。2017年からは「ASCII TeamLeaders」を立ち上げ、SaaSの活用と働き方の理想像を追い続けている。
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