このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

「これまでのネットワーク設計では、大量の“デジタル労働力”を迎え入れられない」シスコSVP ウェスト氏

“労働人口が10倍に増える”AI時代には、ネットワーク設計の全面的な見直しが必須 ―シスコ

2025年11月27日 08時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

「これは遠い未来の話ではない。変化はすでに起こりつつある」

 シスコジャパン社長の濱田義之氏も、エンタープライズがデジタル労働力を本格的に受け入れ、成果を挙げるためには、ネットワークデザインの見直しが必要になってくると説明する。

 「エンタープライズが保有するデータをAIに与え、ビジネスの根幹となる部分で(AIエージェントを)使っていく、あるいは各従業員がAIエージェントを持ち、それが互いに連携動作するといった世界を実現しようとすると、やはりネットワークが変わらなければならない。しかも、それはデータセンター内だけでなく、エッジやキャンパスのネットワーク、さらにはクラウドとつなぐネットワークも対象になってくる」(濱田氏)

 ただし、従来のネットワーク設計を根本から見直し、更新していく作業は簡単ではないだろう。その点を問うたところ、ウェスト氏も「変化には時間がかかるだろう」と認める。「しかし、これは遠い未来の話ではなく、変化はすでに起こりつつある。だからこそ、われわれはこうした製品やサービスの紹介を始めている」(ウェスト氏)。

 濱田氏も、顧客がネットワークの更改に及ぶタイミングで「“AI Ready”のネットワークを考えていきましょう」と呼びかけていると話した。

 ウェスト氏は現在、グローバル5000人の高度な技術専門家やセールス専門家をリードする役職に就いているが、そのチームもAI時代のOne Portfolio戦略に適合するよう、大きく変化を遂げていると語った。

 「新しいテクノロジーが次々に登場する中で、常に好奇心を持ってそれを学び、活用しながら理解を深めている。さらに、従来の仕事の仕方は(製品/サービスごとの)サイロに分かれていたが、現在は顧客課題を解決することを共通の目的として、チーム内でコラボレーションをしながら製品/サービス開発にあたっている」(ウェスト氏)

最後にウェスト氏は「今後のシスコが目指す方向性」として、「新たな市場を定義する(リードする)テクノロジー」「生成AIと人間の協働」「グローバルなスケールでの展開」の3つを上げた

■関連サイト

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

  • 角川アスキー総合研究所