
「カレー」の検索数は月曜比15%増
物価高の時代、工夫を重ね、日々の食卓をカレーで支えていく人たちがいる。買い物かごの中身と向き合い、ひと皿に込める工夫を積み重ねる。家計にプレッシャーが続く時代、カレーは今なお家庭の味方であり続けているようだ。
クックパッドは、普段カレーを作る人を対象にカレー調理に関する実態調査を実施。結果を11月20日に発表した。
クックパッドの調査によれば、物価高が続く中でもカレーは月1回以上家庭で作る人が66.6%に達しており(うち月2回以上は25.2%)、国民食としての存在感があらためて浮かび上がった。

また、曜日別の検索動向では金曜日がピークで、月曜比でおよそ15%増となる数値を示しており、週末に向けた「確実に作れる料理」「疲労ピークの“限界夕飯”」としてカレーが選ばれている実態も示されている。

クックパッドとギャラップが共同で実施した世界140ヵ国超の調査によると、料理を作る頻度において、日本では女性が週平均9.3回、男性が3.3回と、男女差がおよそ3倍となっている。
クックパッドはこの状況を「カレーが金曜に検索が増える背景には『週9回以上、女性1人が調理』という共働き世帯の負担があり、カレーが週末の限界夕飯を救っている実態が浮かび上がりました」としている。
女性は時短を最優先、男性は「時短・味・経済性」が拮抗
帝国データバンクが12月10日に発表予定のカレーライス物価指数(カレーライスを家庭で調理する際に必要な原材料や光熱費などの全国平均価格を基に算出し、食卓 に与える物価高の影響を可視化したもの)は、過去最高値を更新する見込みだという。

この物価高騰の影響を受け、この1年でカレーに何らかの工夫をした人は86.7%に達し、そのうち68.6%が頻度を維持していると報告されている。共働きで子育て中の家庭に限ると、女性は時短を最優先しており、男性は時短と味、経済性が拮抗していることがわかる。

工夫の具体例としては「肉の種類を変えた」「きのこ類でかさ増しするようになった」「じゃがいもを入れなくなった」といったほか、電子レンジや圧力鍋で時短を図る回答も目立った。

なお、「カレー×ホットクック(自動調理鍋)」の検索SI値(※Search Index、1000回あたりの検索頻度)は、2018年比で11.6倍に増加している。朝に材料を入れて夕方完成にセットする“疲労ピーク時”の調理法として、共働き子育て家庭を中心に普及が進んでいるという。
2日目のカレー、人気リメイクは「カレーうどん」
カレーをアレンジして2日目に別メニューにする人も多く、たとえば鍋に残ったカレーをうどんつゆで薄めて「カレーうどん」にリメイクするといった方法などが支持されている。こうしたリメイク検索数も過去3年で66%増となっている。

調査報告を踏まえて、クックパッドは「物価高と時間制約の中で、多くの方が知恵を絞りながら家庭の食卓を支えている実態」が明らかになったと指摘している。








