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たまに役立つセキュリティ豆知識 第98回

「焦って購入」は詐欺被害のもと!

「ブラックフライデー」は毎年11月に「お買い得と詐欺」をもたらすカオスなシーズン

2025年11月22日 09時00分更新

文● せきゅラボ

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ブラックフライデーは、「数量限定」「あと●時間」といった単語に惑わされて詐欺サイトに誘導されてしまう可能性が高くなるシーズンでもあります

日用品を一年分まとめ買いする人も多いとか

Q:「ブラックフライデー」ってなに?

A:アメリカ発祥の大型セール日のこと。感謝祭(11月第4木曜日)の翌日、11月第4金曜日に実施される売り出し日で、小売店にとって大きな売上が期待できる日。

 ホリデー商戦の幕開けとして大いに盛り上がり、その売上で大きな黒字(利益)が見込めることが「ブラックフライデー」の名称の由来とされている。

 本来は11月第4金曜日の1日限りだが、昨今では第4金曜を含めた前後1週間ほどをブラックフライデーと称し、ネット通販や家電量販店、大手スーパーなどが11月の大型セールイベントとして展開する傾向にある。最近はセール期間が徐々に前倒しになっており、すでに11月の大半が安売り期間と化しているECサイトもあるほど。

 なお数年前までは感謝祭の次の月曜に実施するセールを「サイバーマンデー」と呼んでいたが、ブラックフライデーの実施期間が延びたことで事実上吸収されたかたちとなっている。

 また、ブラックフライデーの期間は、サイバー犯罪が活発になる時期の1つでもある。

 消費者が我先にと急いでセール品を購入しようとするあまり判断力が低下し、通常なら警戒するようなニセのサイトやメールにも騙される可能性が高くなるからだ。そのため、この時期にはECサイトを装うフィッシングメール/SMSが多数飛び交い、フィッシング対策協議会などに報告される量も増える傾向にある。

 さらに、複数回の買い物をするため、購入完了メールの確認がおろそかになるとともに、クレジットカード決済の回数も増えるため、不正な決済があった場合にも気づきにくくなるので注意が必要。

 ブラックフライデーのオンラインセールでお買い得品を見つけたとしても、早急に手続きを進めることなく、普段通り慎重に行動することが重要だ。

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