出荷トライアル中の「ソロエルアリーナ」トップ画面
アスクルは12月上旬以降に本格復旧フェーズへ
アスクルは、ランサムウェア感染によるシステム障害によって停止中の諸サービスについて、復旧状況などを発表している。
まずサービスの復旧は、ASKUL（事業所向け）サービスを最優先に対応するとのこと。Webサイトなどは「セキュリティ対策の強化を実施し安全性を確認したうえで再開、出荷は安定稼働を確認しながら順次拡大」するとしている。
復旧計画の進捗は下記の通り。
第1弾
FAX注文・手運用 出荷トライアル（10月29日開始済）
【対象】（医療機関・介護施設を含む）一部のお客様
【注文方法】FAX注文
【対象商品】コピーペーパーなどの37アイテム、すべて箱(ケース)単位
【出荷拠点】新木場物流センター・ASKUL大阪DCの2拠点
第1弾の拡大
対象商品・出荷拠点を拡大（11月10日開始済）
【追加対象】一部のお客様（拡大）
【注文方法】FAX注文
【対象商品】コピーペーパーなどの約230アイテム、すべて箱（ケース）単位
【出荷拠点】仙台、横浜、名古屋、関西、福岡の5拠点を追加、計7拠点
【出荷能力】従来の出荷能力の1～2割程度
第2弾
WEB注文・手運用 出荷トライアル（11月12日開始済）
【対象】一部のお客様（第1弾より拡大。ソロエルアリーナの全お客様を含む）
【注文方法】FAXに加え、ソロエルアリーナWebサイトでのご注文を再開
【対象商品】
＜箱単位注文＞第1弾と同様（約230アイテム）
＜単品注文＞医療機器・衛生材料等メディカル品477アイテム
【出荷拠点】
＜箱単位注文＞第1弾と同様（7拠点）
＜単品注文＞ASKUL東京DC（1拠点）
【出荷能力】第1弾と同様
＜新規＞第2弾の拡大
直送品一部再開（11月12日開始済）
【対象】ソロエルアリーナWebサイトからご注文のお客様
【対象商品】サプライヤーからの直送品、文具、日用品、飲食消耗品、PC周辺機器、MROなど約200万アイテム（9サプライヤー）から順次拡大
【出荷拠点】各サプライヤー拠点から出荷
【出荷能力】第1弾と同様（弊社物流センターからの出荷ではないため出荷能力は変更なし）
本格復旧フェーズ
2025年12月上旬以降
ASKUL Webサイトでのご注文、および一部物流センターから通常出荷を再開予定（※通常出荷：箱単位ではなく単品でのご注文受付、物流センター在庫全商品の出荷）
順次稼働センターを拡大
無印良品ネットストアのユーザー情報が流出
一方アスクルは11月14日、法人向けに提供している3PL（物流業務を外部の第三者企業に包括的に委託するサービス）経由で、「お取引先企業様からASKUL LOGISTが委託を受けた物流業務に関する出荷・配送データの一部」が流出した可能性を確認したと発表。
無印良品ネットストアの商品配送用に3PLを利用していた良品計画も、アスクルのグループ企業に提供したユーザー情報が外部流出した可能性を確認したと告知。流出の可能性がある情報は「住所・氏名・電話番号・注文商品情報」で、クレジットカード情報は含まれないとのこと。
なお、同じく3PLを利用していたロフトは、「11月14日現在において、ロフトネットストアのお客さま情報の外部流出は確認されていないことを、アスクル株式会社より報告を受けております」と発表した。
アスクル社のランサムウェア感染による当社顧客情報流出の可能性について（良品計画）
委託会社の物流障害によるロフトネットストアへの影響について（ロフト）
