Interop Tokyo 2025のヤマハブースは今も昔も将来もてんこ盛り
NetVolanteを彷彿させる無線LANルーターも登場! 30周年を迎えるヤマハネットワークのブースが熱い
6月11日から開催されているネットワークの祭典「Interop Tokyo 2025」の展示会場では、ヤマハが30周年を迎えるネットワーク機器のブースをかまえる。最新のニーズに応えるルーター、スイッチ、無線LANルーターの新製品に加え、30周年ならではの懐かしい名機も展示され、見応えのあるブースとなっている。
スペック底上げとローカルブレイクアウトが売りのRTX840が展示
新製品として展示されていたのは、この8月に発売されるギガアクセスVPNルーター「RTX840」だ(関連記事:ヤマハからVPNルーター新製品「RTX840」 小規模拠点で手軽にローカルブレイクアウト)。従来モデルであるRTX830の4倍のメモリを搭載し、NATおよび動的フィルターの最大セッション数を6万5534から15万まで増強している。さらにTCPコネクション処理性能も約30%強化し、スペックの底上げを図った。既存のRTX830との設定の互換性も確保。また、セキュリティ要件適合評価及びラベリング制度の「JC-STAR」レベル1に適合する。
最大の特徴は、センタールーターの帯域圧迫を回避するために、拠点の通信をインターネットに直接接続させるローカルブレイクアウトを標準搭載する点だ。従来はCLIで設定していたが、RTX840ではヤマハがホストする通信先リスト(IPアドレス/FQDNリスト)を自動取得する機能を備えており、ローカルブレイクアウトの運用管理を容易にするという。
NetVolante復活を感じさせる無線LANルーターや大容量スイッチも参考出品
参考出品として出展されたのはWiFi6対応の無線LANルーター「NWR100(プロトタイプ)」。ルーターも、無線LAN APも展開しているヤマハだが、無線LANルーターはなんと「NetVolante」というブランドで展開していた2001年発売の「RTW65b」以来。後述する30年を振り返る名機コーナーでも、RTW65bの隣に置かれており、約四半世紀を経て令和版として蘇ってきた感すらある。
プロトタイプは縦置きを前提としたコンパクトな筐体で、カラーリングもオフィスになじむ白を採用しており、ここもRTW65bと同じ。当時も簡単GUI設定を謳っていたが、NWR100もSyslogを見やすく表示できる「ウェルネスモニター」を搭載しており、使いやすさは健在だ。まだスペックも明らかにされていないが、スモールビジネスでの新たなスタンダードになるかもしれない。
スイッチはWiFi6/WiFi7対応の無線AP、10Gbpsスイッチを多台数接続できる大容量スイッチ4機種が参考出品されている。
L2スイッチは、インテリジェントスイッチの「SWX2320-30MC」、PoE対応インテリジェントスイッチ「SWX2322P-30MC」の2機種。全ポート10Gbps対応で、アップリンクは25/100Gbpsの伝送が可能となっている。L3スイッチはカッパーポート(RJ-45)の「SWX3220-30MC」と、ファイバーポート(SFC)の「SWX3220-30TCs」の2機種。ヤマハのスイッチとしては初めて電源の冗長化に対応。コアスイッチとしての利用も増えそうだ。
クラウド上でネットワーク機器を管理できる「Yamaha Network Organizer(YNO)」も強化され、ルーターや無線LAN APに加え、スイッチの管理にも対応する。今までは同社のルーター前提だったYNOだったが、他社ルーター下でのスイッチ管理も可能になるという。
まさに「おじさんホイホイ」 30年を彩ってきた名機がまとめて展示
往年のユーザーの目を惹きつけたのは「ヤマハネットワーク機器30周年の歩み」と題された懐かしい名機の展示だ。
展示されているのは、1995年に初めて投入された「RT100i」やISDNリモートルーター「RTA50i」、無線LANルーター「RTW65b」、VPNルーター「RTX1000」など。テレホタイムやADSLの時代に使っていたというユーザーは、久しぶりの再会がうれしくなるはずだ。
往年の名機とともに最新機種であるRTX840やNWR100(プロトタイプ)なども展示されており、これまでの機種を年代ごとに並べたパネルとともに、30年に渡るヤマハネットワーク機器の進化がわかる展示となっている。並べてみると、同じ青でも色がけっこう違うなど、発見も多い。
その他、ヤマハネットワーク機器のブースでは、Web会議システム、AV over IPソリューションなどを披露。ネットワークをトータルで提供できるラインナップやソリューションの豊富さ、なにより同社のこだわりが十二分に伝わる展示となっている。
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