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ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情 第738回

Intel 4は歩留まりを高めるためにEUVの工程を減らしている インテル CPUロードマップ

2023年09月25日 12時00分更新

文● 大原雄介(http://www.yusuke-ohara.com/) 編集●北村/ASCII

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Granite Rapidsのダイサイズは
PHYまで含んでほぼ600平方mm

 ところで今回の基調講演、壇上には展示されていながら説明されなかったのがGranite Rapidsのウェハーである。

Intel 4は歩留まりを高めるためにEUVの工程を減らしている インテル CPUロードマップ

左から2枚目がGranite Rapidsのウェハー。その右はSierra Forestである

 これをむりやり歪み補正したのが下の画像だ。ダイサイズは32.18×18.65mmで599.98mm2なので、ほぼ600mm2となる。

Intel 4は歩留まりを高めるためにEUVの工程を減らしている インテル CPUロードマップ

展示エリアにもGranite Rapidsのウェハーは飾ってあったのだが、「No Photo」の注意書きと一緒に係員が撮影しないように見張っているという厳重警戒ぶりだった

 連載736回ではコア部だけで600mm2程度、周辺のPHYも合わせると700mm2を切る程度と想定したが、実際にはPHYまで含んで600mm2以内に収まった格好だ。

 Granite Rapidsのウェハー中央部を切り抜いたのが下の画像で、縦方向に5本、横方向に6本のメッシュが通っているように見える。

Intel 4は歩留まりを高めるためにEUVの工程を減らしている インテル CPUロードマップ

Granite Rapidsのウェハー中央部を切り抜いたもの。かなり望遠からのショットを無理やり引き伸ばしている関係で、写真が荒いのはご容赦いただきたい

 連載736回Granite Rapidsの内部構造の想像図を掲載したが、その図は間違っていた。

Intel 4は歩留まりを高めるためにEUVの工程を減らしている インテル CPUロードマップ

連載736回で掲載したGranite Rapidsの内部構造想像図

 この図ではコンピュート・チップレットあたり縦方向6本、横方向5本のメッシュを想定していたが、実際の構成は下図になると想像する。

Intel 4は歩留まりを高めるためにEUVの工程を減らしている インテル CPUロードマップ

改訂したGranite Rapidsの内部構造想像図

 ちなみにこれは最大構成の3コンピュート・チップレットの場合で、この下に2コンピュート・チップレットで8ch DDR5の構成や、1コンピュート・チップレットで同じく8ch DDR5(これのみチップレット構成そのものが異なる)が用意されると思われる。

 余談だが、そのGranite RapidsとSierra Forest、それとSierra Forestの後継となるClearwater Forestの3つの製品に関しては、正式に新しいBirch Stream Platformを使うことが明確にされた。

Intel 4は歩留まりを高めるためにEUVの工程を減らしている インテル CPUロードマップ

Emerald Rapidsは既存のEagle Stream Platformでの提供になるので、2024年にはXeon Platformが一新されることになる

 Sapphire Rapidsの提供が遅れたことで、Eagle Stream Platformは1年かそこらしか使われないのは少し可哀想である。

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