アップルとの対決でVR市場は活性化しそう
メタがこのタイミングでQuest 3を発表したのは、アップルがMRヘッドセットを発表するとされているWWDCにぶつけてきたためと考えて間違いないでしょう。アメリカのVR系メディアがWWDCに招待されているということからも、発表は疑いありません。
アップルが発表するヘッドセットは、噂では4000ppiになるとか、価格が3000ドル(約41万円)になるとも言われ、究極のハードにする方向性が明白です。来年には廉価版を出すという噂もありますが、今年はデベロッパー向けモデルという位置づけでしょうね。
その意味で、Quest 3とはまったくアプローチが異なります。アップルはゲーム機として推す気はないようで、たとえば工場で使うといったB2B市場を取りに行くものと思います。
ただ、VR市場にとってアップルとメタの同時発表はポジティブです。メタは「Quest 2」で、本来はPCVR市場であるSteam VRのデータをみても、約44%ほどのシェアを取っている一強状態です。PC VRユーザーも多くが価格の安いQuest 2でPC VRを利用していることが感じられます。一方で、同時接続者数の推移は昨年から横ばい傾向が強く、新規ユーザーの流入が限定的であることを示唆しています。この独占に近い状態は、ネガティブな面としては、話題性が小さくなり市場が盛り上がらない要因の一つとなっています。良くも悪くもQuest 3がアップルの新ハードと比較されることで、再びVR/AR市場への注目度が上がりやすくなるということは言えると思います。
いずれにせよ、VR/ARについて何かと批判されやすいメタにとってみれば自分たちの生死をかける大勝負です。詳細の発表に期待したいですね。

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