画像の切り抜きには驚かされた
iPadOS 16ならびにiOS 16を使っていて、最も驚いているのが画像の切り抜きだ。
カメラで撮影した写真など、子供やペットの被写体を長押しするとそれらを特定し、切り抜いてくれるのだ。切り抜いた画像はコピーや共有が可能なので、メッセージに貼り付けたりできる。
20年ほど前、雑誌編集者時代に写真から被写体を切り抜くというのは相当大変な仕事であった。デザイナーさんに頭を下げ、Photoshopで手作業で輪郭を切り抜いてもらっていたのだ。F1雑誌の編集者時代は、F1ドライバーはパーマがかかっているような人も多く、しかも、出場する全ドライバーを切り抜いてもらわなくてはならず、それはそれは大変であった。
しかし、それが今やiPhoneやiPadがあれば、長押しすれば一瞬で切り抜いてくれるようになるとは驚きだ。AI、恐るべしなのだ。
もちろん、最近のPhotoshopであれば、Adobe Senseiによって簡単に切り抜いてくれる。しかし、iPhoneやiPadの標準搭載の写真アプリで一瞬で切り抜いてくれるようになると「切り抜き写真」が一気に一般化しそうな気がしている。
自分としてはYouTubeでサムネイル画像を作る際に、切り抜き画像を活用していきたい。アップデートが一般に配布されると、LINEなどのメッセージで切り抜き写真が飛び交うことは間違いないだろう。
今回のアップデートはかなり楽しい
また、個人的に気に入っているアップデートがメールやメッセージだ。メールであれば送信したあとに送信の取り消しができるようになっている。
またメッセージでは送信後に修正したりメッセージそのものを削除するといったことが可能になった。最近ではiMessageで仕事先と連絡を取り合うことも多く後から編集できると言うのはかなり使い勝手が向上すると言えそうだ。
さらに音声入力しながらキーボードを併用するということが可能になった。こちらはiPhone並びにiPad両方で使える。ちなみにこの原稿も口頭で喋りながらテキスト入力し、句読点等はキーボードで打つといった作業で行っている。もちろん、正しく音声認識されなかったときにはキーボードで修正している。音声とキーボードが併用できるようになったことで原稿作成が一気に進んでいる感じがしている。
もちろん、外出時のカフェなどでは利用できないが、自宅での原稿執筆ははかどりそうだ。
今回のアップデートは実際に使ってみるとかなり楽しい。9月発売の新製品と組み合わせるとさらに便利になることだろう。一体どんな製品が発表になるのか。今からとても楽しみだ。
なお、通常パプリックベータ版の画像は公開NGとなっているが、取材ということで許可をもらって掲載している。

この連載の記事
-
第263回
トピックス
「アクセシビリティは“人権”」アップルが40年間続ける取り組みとは -
第262回
トピックス
ソフトバンクとKDDIが“空の救助網” 雪山遭難、ドローンで発見 -
第261回
トピックス
スマホ5G“ミリ波”肩透かし 6Gは“センチメートル波”が鍵に -
第260回
トピックス
ドコモ苦戦 携帯3社、“値上げ”で明暗 -
第259回
トピックス
KDDI、通信品質で再び首位に ドコモとソフトバンクが不満「あの評価基準はおかしい」 -
第258回
トピックス
アドビ、AIで若年層開拓 “映える”画像を作りやすく -
第257回
トピックス
ドコモ経由の“NISAデビュー”増える マネックスか、SBIか、悩ましい選択に -
第256回
トピックス
KDDIドローン事業、9年目で軌道に乗る兆し 無人AIポート運用に成功 -
第255回
トピックス
楽天モバイル“値上げしない宣言”に他社が苦言 「自分たちでネットワークを構築しないくせに」 -
第254回
トピックス
クアルコム「Snapdragon」名称迷走 PC市場での認知施策が課題に -
第253回
iPhone
アップル新型「iPhone」全部比べた オススメはこれ - この連載の一覧へ











