機能を増強したPOWER6+が登場
ちなみに2009年にはやや機能を増強した(動作周波数は変わらない)POWER6+も追加されている。このPOWER6/POWER6+を搭載したのが、2007~2008年に登場したIBM System p 570からIBM POWER 595というエンタープライズ向けのラインナップで、プロセッサー数はSystem p 570で2プロセッサー~16プロセッサー、POWER 595で16~64プロセッサーとなっている。
POWER 595は、当初System p 595という名称だったはずなのだが、発表時には名前が変わっていた。もっとも、System p5-595という、POWER5ベースの製品もあったので紛らわしかったのは事実で、それもあって名前が変わったのかもしれない。
570~595はエンタープライズ向けであるが、エントリー向けにやはり2008年に投入されたのがIBM System p 520 Express(POWER 520 Express)~IBM System p 560 Express(POWER 560 Express)というラインナップで、こちらはプロセッサー数が1~8、コア数で言えば1~16コアとなっている。
また2007年からはブレードサーバーであるBladeCenterシリーズにもPOWER6/6+を実装したJS12/22/23/43 Expressの4モデルがラインナップされている。
話をPOWER6に戻すと、動作周波数を5GHzまで引き上げるという方法論にはやはり問題があった。というより、動作周波数ほどにはアプリケーション性能が上がらなかったらしい。それもあって次のPOWER7では、動作周波数はそこそこに抑える方向に舵を切る。

この連載の記事
-
第852回
PC
Google最新TPU「Ironwood」は前世代比4.7倍の性能向上かつ160Wの低消費電力で圧倒的省エネを実現 -
第851回
PC
Instinct MI400/MI500登場でAI/HPC向けGPUはどう変わる? CoWoS-L採用の詳細も判明 AMD GPUロードマップ -
第850回
デジタル
Zen 6+Zen 6c、そしてZen 7へ! EPYCは256コアへ向かう AMD CPUロードマップ -
第849回
PC
d-MatrixのAIプロセッサーCorsairはNVIDIA GB200に匹敵する性能を600Wの消費電力で実現 -
第848回
PC
消えたTofinoの残響 Intel IPU E2200がつなぐイーサネットの未来 -
第847回
PC
国産プロセッサーのPEZY-SC4sが消費電力わずか212Wで高効率99.2%を記録! 次世代省電力チップの決定版に王手 -
第846回
PC
Eコア288基の次世代Xeon「Clearwater Forest」に見る効率設計の極意 インテル CPUロードマップ -
第845回
PC
最大256MB共有キャッシュ対応で大規模処理も快適! Cuzcoが実現する高性能・拡張自在なRISC-Vプロセッサーの秘密 -
第844回
PC
耐量子暗号対応でセキュリティ強化! IBMのPower11が叶えた高信頼性と高速AI推論 -
第843回
PC
NVIDIAとインテルの協業発表によりGB10のCPUをx86に置き換えた新世代AIチップが登場する? -
第842回
PC
双方向8Tbps伝送の次世代光インターコネクト! AyarLabsのTeraPHYがもたらす革新的光通信の詳細 - この連載の一覧へ











